「無電圧a接点」について

-はじめにー
よく現場で無電圧a接点という言葉を耳にしますが、その意味を正しく理解していないとトラブルの原因になりかねません。ここでは、無電圧と有電圧、a接点とb接点の違いについて説明します。

-目次-
1.無電圧接点と有電圧接点の違い
2.a接点とb接点の違いについて
3.無電圧a接点について

1.無電圧接点と有電圧接点の違い
①無電圧接点とは
 無電圧接点(no-voltage contact)はドライ接点とも呼ばれ、電圧がかかっていない状態でオン・オフする接点です。スイッチやリレーの接点のように電圧のかかっていない状態で導通するだけのものは無電圧接点です。無電圧接点の場合、電源は相手側の機器で用意するため、相手側の回路をオン・オフさせるだけの働きとなります。

②有電圧接点とは
 有電圧接点(voltage contact)はウェット接点とも呼ばれ、接点がONになったときに接点にも電圧がかかっている状態のことをいいます。有電圧接点では接点を導通させると同時にその回路を加圧していることになります。

③無電圧接点と有電圧接点の違い
 出力回路の役割が「信号を相手に伝達する」という目的のみの場合、こちら側の回路では信号によりリレーが作動し接点が導通します。このとき、無電圧接点では信号を伝達する相手側の入力回路を導通させることのみが仕事となります。一方、有電圧接点では相手側の入力回路を導通させたうえで、入力回路に電圧を与えるところまでが役割となります。

2.a接点とb接点の違いについて
①a接点
 a接点は通常は開いており操作指令が入ると接点が閉じます。メーク接点またはノーマリーオープン接点(NO:normally open、常開)とも呼ばれます。

②b接点
 b接点はa接点の逆の動作で、通常は閉じており操作指令が入ると接点が開きます。ノーマリークローズ接点(NC:normally close、常閉)とも呼ばれます。

3.無電圧a接点について
 無電圧a接点は、通常は開いており操作指令が入ると接点が閉じて電圧がかかっていない状態でオン・オフする接点です。

ーまとめー
 現場で最もよく耳にする「無電圧a接点」について、その仕組みと働きを覚えておきましょう。

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