「直流電源装置」について

-はじめにー
 蓄電池設備は、非常電源として利用することができます。特に、非常用照明設備や電力設備の操作・制御器用として直流電源を供給する蓄電池設備を直流電源装置と呼びます。

-目次-
1.直流電源装置の設計上の注意点
2.直流電源装置のシステム概要

1.直流電源装置の設計上の注意点
 蓄電池は、周囲温度が25℃以上の環境下で使用すると寿命が短くなり、周囲温度25℃を基準として、10℃の温度上昇で寿命が1/2程度になると言われています。このため、寿命の観点から蓄電池の周囲温度は25℃以下に維持することが望ましいといえます。

2.直流電源装置のシステム概要
①直流電源装置の構成
 直流電源装置は、交流を直流に変換する装置で、整流器、制御回路、蓄電池、配線用遮断器およびその他付属装置(負荷電圧補償装置なそ)から構成されています。
 直流負荷には電力を供給しながら蓄電池を充電し、商用電源が停電するなどの非常時には、蓄電池により負荷に直流電力を供給します。整流器は変換方式の違いにより、サイリスタ式、トランジスタ式、スイッチングレギュレータ式に大別されます。

②負荷電圧補償装置(ドロッパ装置)
 負荷電圧補償装置は蓄電池と負荷の間に設け、蓄電池電圧に応じてシリコンドロッパ(SID)を自動的に短絡、挿入し、負荷電圧を許容範囲内に維持するものです。シリコンドロッパは、シリコン整流素子の順方向電圧降下が、電流変化に対しほぼ一定となる特性を利用したものであり、シリコン整流素子を所要数直列に接続して用いています。

ーまとめー
 蓄電池容量の算出方法は、電池工業会規格SBAS0601(2014)に基づいて行います。容量算出の一般式や算出条件などについて理解を深めておく必要があります。

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