「サーマルリレー」について

1.サーマルリレーとは
サーマルリレー(Thermal Relay)は、熱によって動作するため「熱動継電器」とも呼ばれます。
電動機の過負荷、拘束などにより過電流が流れ続けた時、電動機が焼損する前にサーマルリレーで検出し、電磁接触器やブレーカなどで回路を遮断し、電動機の焼損を保護します。

2.電動機の過負荷保護の方法
①配線用遮断器+電磁開閉器による保護
短絡保護は配線用遮断器(MCCB)で行い、過負荷保護は電磁開閉器(電磁接触器+サーマルリレー)で行います。電磁開閉器は回路の開閉自体を制御することができ、その特徴からマグネットスイッチとも呼ばれます。

②モーターブレーカー(MB)による保護
短絡保護及び過負荷保護に対応し、モータの保護特性を持っているため、サーマルリレーの省略が可能
です。しかし、モーターブレーカーの保護範囲は、始動電流が定格電流の600%以内で、その期間が数秒となるなどの限定があるため、メーカーのカタログ等で確認する必要があります。特に高効率電動機を使用する場合は、汎用電動機と比較して始動特性が異なるため、モーターブレーカーの保護範囲外となることがあります。そのような場合は、サーマルリレーで保護する方法が望ましいです。

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