「電力量計のパルス定数」について

①パルス定数
電力量計が1kWh(PT・CTの二次側)計量したときに出力するパルス数(単位:pulse/kWh)を表します。(PT:計器用変圧器、CT:計器用変流器) 

②パルス単位
1パルスがPT・CTの一次側で何kWhに相当するかを表しています。例えば、100kWh/pulseとは1パルスがくると、PT・CTの一次側で100kWhの電力量が使用されたことを表します。
(0.01kWh/pulse、0.1kWh/pulse、1kWh/pulse、10kWh/pulse、100kWh/pulse)

③乗率
計器の表示数に乗ずる乗率で、×1(または未記入)、×10 、×100、×1000と10の整数べき乗が用いられます。計量値は表示数×乗率となります。


【問題例】
 6600Vの交流三相3線式の負荷で消費される電力量を測定するため、図のように、計器用変圧器VT及び変流器CTの二次回路に、誘導形の電力量計を接続した。このVTの変圧比は6600V/110Vであり、CTの変流比は200A/5Aである。また、電力量計には、電力量をパルスで出力する回路が搭載されており、そのパルス定数は2000パルス/kWhである。

1)ある期間中の電力量計からのパルス出力が50000パルスであったとき、この期間中での負荷の消費電力量は次式で求められる。
⇒50000(pulse)/2000(pulse/kWh)×6600/110×200/5=60,000(kWh)

2)この電力量計のパルス出力が10時間で4000パルスであったとき、負荷で消費された平均電力は次式で求められる。
⇒4000(pulse)/2000(pulse/kWh)×6600/110×200/5×1/10=480(kW)

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