「電力系統の安定度」について

-はじめにー
 電力系統で負荷変動や系統事故等による電力じょう乱に対して、同期発電機が同期運転を継続し、安定に運転できるか否かの度合いを「系統の安定度」といいます。
 安定度の分類としては、緩やかな負荷変動が生じても安定に送電できる度合いを「定態安定度」といい、系統事故(短絡故障など)のような急激なじょう乱が発生しても安定に送電できる度合いを「過渡安定度」といいます。過渡安定度の評価方法としては「P-δ曲線による等面積法」が用いられます。

-目次-
1.電力系統の安定度が低下する原因
2.過渡安定度の向上対策

1.電力系統の安定度が低下する原因
①送電線の長距離化
②1系統当たりの送電電力の増大
③夜間における大容量揚水運転の増大

2.過渡安定度の向上対策
1)系統リアクタンスを小さくする
①上位電圧の採用
②送電線の並列回線数の増加による大容量化
③多導体の採用
④発電機、変圧器の低インピーダンス化
⑤直列コンデンサの設置

2)発電機の加速エネルギーを抑える
①高速遮断・高速再閉路方式の採用
②速応励磁方式(自動電圧調整機AVR)の採用
③系統安定化装置PSSの採用
④タービン高速バルブ制御の採用
⑤制動抵抗の設置

ーまとめー
 大容量電源送電や長距離電源送電などでは、発電機の脱調現象(同期はずれ)から発電機が停止し、供給力不足から大停電を起こすこととなります。系統の安定度を維持することがとても重要です。

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