「スポットネットワーク受電方式」について

1.SNW受電方式の概要
スポットネットワーク受電方式は、20kV級(22kVまたは33kV)変電所から引き出された地中電線路をY分岐し、同一変電所からの3回線の配電線により常時並列に需要家に電力供給する方式です。
需要家の変圧器(ネットワーク変圧器)の一次側は遮断器が省略され、二次側はネットワークプロテクタを経て共通母線に接続されます。
この共通母線に接続された複数の幹線によって負荷に電力供給が行われます。

2.SNW受電方式の3大特性
①逆電力遮断特性
ネットワーク変圧器の一次側で短絡事故や地絡事故などで送電停止になった時に、事故回線以外の健全回路よりネットワーク母線を通して、事故回線に流れる逆電力を検出してプロテクタ遮断器を引きはずし、事故回線だけを本受電系統より自動開路する機能です。

②差電圧投入特性
事故回線の事故解消による復電または休止回線の復電があった時に、そのネットワーク変圧器の二次側電圧(プロテクタ遮断器の一次側)とネットワーク母線電圧(プロテクタ遮断器の二次側)の電圧と位相を比較し、ネットワーク変圧器の二次側電圧がネットワーク母線電圧より高く、かつ位相が適正(進み)である場合、差電圧投入継電器によりプロテクタ遮断器を自動投入する機能です。
開放状態のプロテクタ遮断器の一次側電圧は、負荷による電圧降下がないため、プロテクタ遮断器の二次側電圧より高い状態となっており、その状態を継電器で検出し、自動投入を行います。

③無電圧投入特性
3回線が共に停電している時に、1回線でも復電してくると、その回線のプロテクタ遮断器が自動閉路する機能です。
プロテクタ遮断器の一次側が充電状態で、プロテクタ遮断器の二次側が無電圧であり、かつ故障が発生していない条件でプロテクタ遮断器の自動投入を行います。

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