「ケーブルの絶縁劣化」について

1.絶縁劣化の原因
(1)電気的劣化
ケーブルの製造過程において混入する不純物、異物、絶縁体に発生するボイド等に電界が集中して絶縁破壊に至る。

(2)科学的劣化
科学薬品や油などの科学成分がケーブルの絶縁体を透過して導体に達し、導体材料と科学反応を起こして成長した化合物が絶縁体中にトリー状に成長して絶縁破壊に至る。

(3)熱的劣化
負荷電流による温度上昇などにより、絶縁材料が科学変化を起こし、絶縁破壊に至る。

(4)給水による劣化
絶縁体内部あるいは浸透してきた水分により、絶縁体中に局部的に高電界部分が発生して、トリー状に絶縁破壊が進展して、最終的に絶縁破壊に至る。

(5)機械的劣化
ケーブル布設時の無理な曲げやケーブル布設後の地盤変化等、機械的な圧力によって、絶縁物やシースが損傷し、絶縁破壊に至る。


2.絶縁劣化の診断方法
(1)絶縁抵抗測定
メガ(絶縁抵抗計)により、直流電圧をケーブルに印加し、その漏れ電流値から絶縁抵抗を測定する。

(2)直流高圧法
ケーブルの各心線と大地間に直流高電圧を印加して、漏れ電流値から成極比、相間不平衡率、弱点等を求め、診断する。

(3)部分放電測定
ケーブルにボイドやクラックがある場合、ケーブルに高電圧を印加すると、部分放電が発生し、印加電圧にわずかな変動が生じる。この電圧変動の大きさ、頻度、部分放電開始電圧から診断する。

(4)誘電正接測定
ケーブルに商用周波数交流電圧を印加し、誘導正接の温度特性、電圧特性などを測定して絶縁の状態を判定する。

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